元エリート官僚の息子殺害…親として「正義スイッチ」が入ったのか
(出典:2019年6月9日現代ビジネス)
極度の貧困にあえぐ家庭環境で育った子どもの精神は歪みやすいことは誰の目にも明らかですが、実は富裕層の子どもの精神も歪みやすいわけです。
驚くことに、その確率はほぼ同率とも言われています。なぜそうなってしまうかと言えば、親が愛情ではなく他のモノで我が子を育てているからです。家庭教育が愛情ではなく、別のモノに入れ替わっていることが世界で初めて認知されたのは1970年代のアメリカです。
日本の場合、アメリカとは少し状況が異なりますが、いずれにしても、東大を筆頭に高学歴エリートの心が歪みやすくなっているということです。結局、受験の勝者ということだけで、試験問題を解く能力の足りない我が子を蔑視してしまうわけです。
それは富裕層、つまりお金持ちの子どもたちにも見受けられる傾向があります。特に、3代目以降は創業者である祖父母の苦労を目の当たりにしたことがないため、社会に出た途端に他者を蔑視する人生から始まることになります。
ところが、他者を蔑視する視線が我が子にまで影響が及ぶと大変なことになるわけです。特に、政治家や官僚、そして芸能人の場合、忙しすぎるために全ての問題をカネだけで解決しようとしていることがわかります。
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(出典:2018年9月15日女子SPA)
実際に、幼い頃からカネを持っているとカネ目当ての人間が大勢寄ってくるため、我が子の友達が成長すると詐欺組織に入ったり、半グレ集団の一員になりやすくなります。
私は、このような現象を一種の生態系の自然循環であるように考えています。だからこそ、貧困家庭の出身でも有能であれば大きなチャンスが巡ってくることになるわけです。つまり、社会性が二極化することを防いでいるということです。
私たち人類というのは、まず生き残るためには「自分の精神=他者」との関係性が良好である前提条件があります。考えてみれば当然のことですが、この概念を親が捨ててしまうと我が子がまともに育つわけがありません。
むしろ、中流家庭を増やしていくことで社会全体が落ち着きを取り戻し、二極化すると社会不安が増えていくことになるのは歴史が教えてくれています。
要するに、富裕層も貧困層も同じように精神が歪んでいくことで、さらに精神が歪んだ富裕層の子孫である安倍首相のような人物が権力を握ることになるとと国が衰退していくことになるということです。
一方、貧困層出身の人物が権力を握ると、革命が起きてお互いに殺し合うような泥沼になることがあります。南米やアフリカ諸国ではよく起きることですが、社会不安が徐々に増大し、さらに暴走し始め、最終的には国や民族が自滅してしまうというわけです。
私が20年以上暮らしたアメリカは、実は1970年代からそのような状況に置かれていますが、いよいよ日本でもアメリカのような国になりつつあります。この世というのは、世界の歴史そのもので何度も同じことが起きる「フラクタル構造」でできているということです。
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