Why the World Is on the Brink of Great Disorder BY RAY DALIO (なぜ世界は大混乱の危機に瀕しているのかレイ・ダリオ)
(出典:2023年6月9日 TIME)
アメリカが景気後退(不況)入りを示唆しているのは経済の専門家だけでなく、世界最大のへッジファンド「ブリッジウォーター」の創業者レイ・ダリオも投資家目線で分析しています。
ダリオは、西洋文明が始まった500年前からの歴史法則を重視しており、金融市場の変動周期を的確に分析しています。2006年に異変を感じたダリオは、2008年春にリーマン・ブラザーズやベア・スターンズなどの投資から手を引き、金融危機時にも12%の利益を出しています。
今年6月、ダリオはタイム誌の記事として米国債に異変が起こり、それが原因で再び金融危機が起きると予想しました。また、経済恐慌に発展してアメリカ国内では内戦状態になることも予測しています。実際に、12月のFOMC後、米国債は急激に下落する動きを見せ始めました。
ダリオによると、2024年からアメリカが不安的になる要因は5つあり、まずアメリカ政府が抱える巨額の赤字を減らすために大量の米国債を売却する必要があることを指摘しています。ところが、米国債を買おうとする国や金融機関は皆無で、金利が高騰する可能性があると語っています。
だから、FRBが再び金融緩和政策を始めるようになり、大量の米ドル札を印刷して米国債を発行し、さらに米ドルの価値を減らすようになるというわけです。2024年末までに債券や株式、そして為替(米ドル)市場は暴落する可能性が高い、と見ているようです。
“岸田おろし”はなぜ起きない?内閣支持率さらに低下 毎日新聞の世論調査 1947年に調査開始以降最も高い不支持率
(出典:2023年12月18日 Yahooニュース)
また、アメリカではバイデン大統領の支持率が下がる中、ドナルド・トランプを支持する有権者の割合が増えてきました。トランプは共和党候補として大統領選挙(アメリカ合衆国ではない可能性も)に出馬していますが、民主党支持者の中にもトランプ支持者が出てきました。
日本の有権者のように、野党が頼りないから「消極的」に自民党に投票するのではなく、何が何でもトランプを再選させようという強い意思が感じ取れます。結局、バイデンと岸田はディープステート(DS)の言いなりであり、全く同じことをさせられているように思います。
ほとんどの日本人は「増税メガネ」とあだ名をつけられた岸田文雄を信用していませんが、DSに抵抗していることはわかります。「面従腹背」という言葉がありますが、岸田を形容するのにぴったりです。
オバマ夫妻製作の映画、ネトフリで人気−「終わらない週末」
(出典:2023年12月12日 Bloomberg)
『終わらない週末』予告編 - Netflix
(出典:2023年10月24日 Youtube@Netflix Japan)
話をレイ・ダリオが書いた記事に戻しますが、なぜアメリカ国内で分断が起きているのかと言えば、経済悪化で貧富の差が広がっているからです。だから、「アメリカファースト」を掲げるトランプに人気が集まっているのは当たり前のことです。
これまで、多くのアメリカ人は「妥協」しながら大統領選挙で候補者を選んできましたが、ここまで経済が悪いとさすがに「今、本当に起きていること」をインターネット上で検索し、トランプのほうがマシであることに気づいたようです。
ダリオは、2024年11月のアメリカ大統領選挙までは、国内でお互いに価値観が異なる人たちの争いが起きると予想しています。「生きるか死ぬか」の瀬戸際で、アメリカ人たちは何としてでも民主主義を機能させようと戦っているわけです。
同時に、法律や条例、社会的ルールなどを無視する者も増えるので、トランプと司法が戦っているような代理戦争が全米各地で起きるということです。今後、銃撃事件が増えるのは間違いなく、内戦のような状態に突入することはもはや避けられないのかもしれません。
ところが、民主党と共和党には共通の敵が存在しています。それが中国であり、アメリカ国民の多くが中国の脅威を強く感じています。中国のことについて詳しくなくても、なぜか中国を憎む風潮が蔓延しているように思います。
2024年に「台湾有事」リスク急上昇の恐れ、“トランプ再選”なら何が起きる?
(出典:2023年12月12日 DIAMOND Online)
2024年1月には台湾で総統選挙が実施される予定ですが、アメリカと中国に「綱引き」されている状態です。「アメリカは台湾を守っている…」、という論調で主要メディアは報道していますが、ウクライナ戦争を引き起こしたDSはむしろ米中戦争を引き起こそうとしています。
DSの操り人形であるバイデン政権は、ウクライナに支援できなくなった代わりに、台湾への支援に力を入れるかもしれません。地理的に近い日本は、どう考えても巻き込まれることになりますが、食料とエネルギー備蓄に励むしかないように思います。
その他、2024年は世界的な気候変動で大荒れになる最初の年であると予測していたり、生成AIによって生産性の向上と金融危機の両方が起きることも示唆しています。結局、2019年以前と同じ生き方をしている人が犠牲になるということです。
|