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「米中貿易戦争」は、「アメリカ独立戦争」と「アヘン戦争」のフラクタル

今、「米中貿易戦争」が起こっていますが、そのフラクタルとなるのが歴史的には1775年に始まった「アメリカ独立戦争」のように思います。


当時、イギリス(大英帝国)は、植民地であったアメリカを叩き潰すために、1781年まで7年ほどアメリカと戦争をし、そして見事に敗北しました。資金や兵力に乏しい初代大統領ジョージ・ワシントンの独立軍は、最初から最後まで負け続けながらも、しぶとくゲリラ戦で勝利したとされています。


その後、1776年7月4日に独立宣言を行い、現在でもアメリカの建国記念日として祝日となっています。そもそも、なぜイギリスはアメリカに負けたのではなく、本当はアメリカの植民者たちの反乱であって、独立軍に負けたのではないということです。


具体的に言えば、フランスやスペイン、そしてオランダの艦隊がイギリスの全艦隊がアメリカへの補給で不在中、その隙を突いて1781年に首都ロンドンを攻略したというのが本当の歴史であるわけです。


つまり、当時のロンドンは軍隊不在のもぬけの殻で、イギリス国王のジョージ3 世は連合艦隊に恐れをなし、アメリカの独立を認めざるを得なかった、ということです。この時、イギリスはアメリカとの戦争で負けたのは明らかです。


そして、1812年にはアメリカとイギリスによる貿易戦争が実際の戦闘に転じ、「第二次独立戦争」が勃発したとされています。


200年前の戦争に学べ−冷戦とも日米摩擦とも異なる米中貿易対立
2019年5月22日のブルームバーグへのリンク画像です


世界史を正しく振り返ってみると、イギリスの唯一の敗北はアメリカに独立されてしまったことであると思います。その約60年後の1839年、イギリスは清朝(現在の中国)にアヘン戦争を仕掛け、イギリスの艦隊が広東省から首都北京にまで迫ってきたわけです。


この時、清朝の皇帝であった道光帝がジョージ3世のように恐れをなし、イギリスと南京条約を結ばされ、イギリスは阿片という麻薬を堂々と中国全土に売れるようになりました。


現在、中国人はあの時の歴史的な屈辱を、180年以上経った今でも忘れていないように思います。結局、今も昔も世界で最も悪いのはイギリスであり、英米に騙された当時の日本軍による中国侵略など比較にならないのかもしれません。


実際に、毛沢東は1931年に起きた満州事変時には日本軍に助けてられ、当時の敵対勢力であった蒋介石率いる国民党に皆殺しにされないで済んだのは日本が守ってくれたから、と日本に感謝さえしていたとされています。


いずれにしても、歴史の法則では下から追い上げてくる国のほうが強いことがわかります。現在のアメリカのように覇権国であるとただ威張っているだけでは、次の覇権国になると思われる中国に負けてしまうのではないでしょうか?


例えば、AppleのiPhoneは、その90%が中国の工場で生産されているわけですが、中国が追加関税を掛けてきた時点で倒産することになる可能性があります。だからこそ、必ずその前に休戦しなければなりません。


休戦というよりは、米中共に膠着状態になる可能性が高く、攻めることも守ることもできなくなり、お互いにどうしていいのかわからない状態に陥るということです。実際に、トランプ大統領は手詰まりを起こしているように見えます。


最終的には、トランプ大統領はそれでも何とか習近平主席が提案する妥協案に乗るしかないように思います。

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