TEXT TRUMP TO 88022:AGENDA47
(出典:TEXT TRUMP TO 88022)
11月に実施予定であるアメリカ大統領選挙の共和党候補としてほぼ確定したドナルド・トランプは、自身の政策をウエブサイトで公表しています。
そして、今回は「AGENDA47」というタイトルをつけて次々と政策内容を説明しています。トランプの公約について、早速、民主党側の主要メディアは批判を含めたネガティブな報道を展開しており、さらに分断を拡大させているわけです。
一貫して「Make America Great Again」と「America First」を主張するトランプは、再選すれば反グローバリゼーションを本格的に進めていくものと思われます。つまり、米ドルと米軍による世界覇権からの撤退です。
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(出典:2024年1月13日 日本経済新聞)
また、WHOやNATO、TPPなどの国際組織からも脱退し、アメリカを鎖国することも考えられます。さらに、ウクライナへの軍事支援を完全に停止し、輸入品に高額な関税をかけてアメリカ企業を守る政策を実施するはずです。
その他、温暖化対策の「パリ協定」から離脱し、エネルギーの資源開発を邪魔してきた民主党のグリーン・ニューディール政策を破棄し、EV(電気自動車)や原子力発電よりも安全でコストが安いエネルギーを採用すると思います。
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(出典:2024年3月14日 日本経済新聞)
具体的には、バイデン政権を操っている連邦政府の高官や国防総省、FBI、CIAなどの情報局員たちを大量解雇し、主要メディアの言いなりとなっている役職なしの政府職員まで排除するということです。
いわゆる「ディープステート」と呼ばれる人間たちはすでにリスト化されており、就任後はGAFAやNSAによる監視システムを解体し、巨大IT企業や情報機関を監督するために第三者機関を設立する、と書かれています。
Mandate for Leadership The Conservative Promise- Project2025
(出典:ヘリテージ財団)
さらに、首都機能の一部をワシントンD.C.から他の州へ移転させ、軍産複合体やウォール街関係者との接触を禁止し、政府職員の天下りを防止すると公約しています。すでに人員配置のためのリストは、すでに「Project 2025」で作成済みです。
そして、アメリカの利益を最優先するために、トランプはウクライナ戦争を即時停戦させ、これまでアメリカがウクライナへの支援で提供した分の補償をNATOやEUに求めることも記載されています。
一文無しのウクライナに請求することはできないので、ウクライナ戦争を主導しているNATOを窓口として各国政府に請求するというわけです。これがトランプ流America Firstの外交政策であり、アメリカ国民から人気を集めている理由です。
トランプ氏、NATO加盟国防衛は相応の軍事費負担が条件
(出典:2024年3月20日 Bloomberg)
その他、第三次世界大戦の勃発を防ぐため、国防予算を大幅に増額して最新のミサイル防衛システムを導入し、ロシアや中国、北朝鮮からの極超音速ミサイルの攻撃からアメリカ本土を守ると書かれています。
アメリカは、世界で最もシェールガスとオイルの埋蔵量が多く、日本を含め世界中に駐屯している米軍基地を撤退させたり、世界中にばら撒いた米ドルを回収しても何とかやっていける食糧大国です。
日本や台湾、韓国、そしてヨーロッパ諸国などの同盟国を軍事的に守る義理はなく、ロシアや中国が同盟国を侵攻してもトランプは助けないと思います。アメリカ本土からの極超音速ミサイルや核ミサイルは脅威ですが、わざわざ他国を敵に回す必要などありません。
つまり、日本は自国防衛を強化することにつながっていきます。今後、国会などでは核武装の有無について議論が行われ、アメリカに守ってもらえないことに気づいた日本国民の多くが不安な日々を過ごすことになりそうです。
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