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新元号は「令和」、もはや西暦だけで充分A

日本国内だけで通用する「元号」という制度も、国家体制としてはあまり意味がなく、西暦と元号を使い分けるのは本当に大変なことです。


私が高校生の頃、昭和64年が平成元年になり、西暦1989年となった時、多くの方がこれに従い、仕事などで変換するだけでも大変であったことを何となく覚えていますが、ひょっとすると1か月後の5月1日には「令和」が無効になる可能性さえあるわけです。


実は、現在の今上天皇や次の新天皇も、「天皇陛下、万歳」のような保守反動的な行為を厭がられており、靖国神社に関わる集団だけが固執しているようにも見えます。


いずれにしても、皇室の制度としては5月1日から浩宮徳仁が天皇になり、雅子妃が皇后になられます。しかし、国家体制としての日本は帝国(皇帝)ではなく、欧州諸国のベルギーやオランダ、スウェーデンのような王国(国王)に近いように思われます。


一方、新天皇の弟である秋篠宮殿下は立皇嗣の礼(皇位継承順位1位)という儀式が催されることを待っておられますが、秋篠宮殿下本人が安倍政権に対して、「必要もない大切な国のお金を私の儀式のためにかけないで下さい」と発言されておられます。


秋篠宮殿下の長男である悠仁親王が、今の「皇室典範」という法律に従えば、次の次の天皇になると安倍政権は考えているようですが、そうはならないかもしれません。なぜかと言えば、どこかのタイミングで皇室典範という法律を改正することになるからです。


秋篠宮殿下が、昨年11月22日に公開された誕生日会見で、大嘗祭の費用について「宗教色が強いものについて、それを国費で賄うことが適当かどうか?」と発言され、物議を醸したことがありました。


つまり、代替わりの儀式は簡素にしてほしいということですが、宮中賢所だけにし、国家体制に宗教色を出す必要はないということことです。皇室典範というのは、今や単なる法律であって、戦前は皇室典範は憲法と対等のものであったとされています。


明治憲法体制下では、皇祖皇宗とその時の天皇との契約という形になっており、天皇は、憲法体制の外側におられ、同時に憲法の上におられたということでした。しかし、現在の天皇は憲法の中におられ、憲法によって規制される存在となっています。いわゆる立憲君主制ということです。


現在の日本国憲法では、「世界の人々に日本国民がお約束します。私たち日本国民はもう戦争はしません」という内容の文章のまま、世界に向かって平和宣言をしている憲法になっています。要するに、「日本国民が代表者を立て契約した」と言う形の憲法です。 


この日本国憲法は、当時の米軍の進駐軍(GHQ)の法律家たちが、たった2週間で作成した憲法です。だから、自民党の中では未だに憲法改正の主張が強く、当時、「自分たちの手で憲法改正すべき」と語った鳩山一郎首相は、国民に人気がありました。ところが、アメリカがそれを嫌い、鳩山政権を潰したというわけです。


最後にまとめると、今回の天皇のご譲位と改元に関して、私は元号という国家制度は廃止するべきだと思うわけです。


「新元号、各国にファクスで伝達へ 「興味ない」の見方も」


つまり、外国は日本独自の年号に何の興味もないということです。

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