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1ドル130円台が見えてきた 日本の財政破綻を防ぐために日銀が取るべき金融引き締めと利上げ

2022/4/21 (木)

急速に進む円安「値上げ」や 「経営への影響」も
2022年4月20日 NHK NEWS WEBへのリンク画像です。

(出典:2022年4月20日 NHK NEWS WEB)


大穀倉地帯であるロシアやウクライナの農家は、4月から小麦や大麦、蕎麦などの田植えを始めることになります。


しかし、ウクライナの農地が荒れ果てていたり、気候変動で秋になって収穫量が少ない場合、世界経済に与える影響は大きいと思います。具体的に、ロシア経済がどのような状態にあるのか確認できませんが、これから食糧危機が起きることは覚悟しておく必要があります。


これから秋にかけて、日本でもインフレ率の上昇に歯止めがかからなくなるのは間違いないと思います。また、日本国債の金利上昇が止まらなくなると、日銀の財政不安と債務超過が一気に注目されることになりかねません。


日本の中央銀行である日銀は、現在まで続くアベノミクスによって「異次元の金融緩和」政策を継続しており、国債を大量に発行(借金)して紙幣を印刷し、全体の4割にあたる上場企業の株式をETFで購入しています。


そのための資金として、日銀は日本銀行券(紙幣)の追加発行で対応しているわけです。つまり、紙幣の流通量を増大したことが、1ドル130円に迫る急激な円安の理由です。ところが、日銀のバランスシートでは紙幣の発行は日銀の負債として計上されています。


このまま行けば日本の財政破綻が避けられない決定的理由
2021年11月27日 会社四季報ONLINEへのリンク画像です。

(出典:2021年11月27日 会社四季報ONLINE)


興味深いのは、紙幣が金(ゴールド)の現物と交換可能であった金本位制時代の名残であるということです。当時、日銀が保有している金地金は紙幣を持っているだけで誰でも所有できる権利がありました。


要するに、紙幣は債務証書のようなもので、金本位制が廃止された現在でもこの伝統が引き継がれているということです。2020年末の時点で、日銀の総資産は約724兆円であり、負債は約659兆円と公表されています。


差し引きすると、65兆円しか日銀は資産がないことになります。今後、日本国債の金利が上昇してすぐに日銀が債務超過に陥るわけではないですが、2%を越えてさらにインフレが進み、金利を引き上げざるなくを得なくなると債務超過に陥る可能性が出てきます。


なぜかと言えば、日銀が抱える負債の大半は紙幣と民間銀行が預けている当座預金にあるからです。現在、当座預金の金利はマイナスですが、1%程度の金利がつくマイナス金利政策決定前の当座預金も残っています。


怒涛の「値上げラッシュ」のウラで「日本のインフレ」は本物なのか?この国の景気の行方
2022年4月20日 Yahooニュースへのリンク画像です。

(出典:2022年4月20日 Yahooニュース)


また、日銀には保有する資産としての国債もあるため、政府から利払いを受けているので収益はあります。しかし、インフレ率の上昇で金利が上がるか、あるいは利上げをすると日銀が当座預金に支払う利子が政府から受け取る国債の利払い額を上回り、逆ザヤになる可能性が出てくるわけです。


今後、たった65兆円しか資産がない日銀のバランスシートは悪化し、債務超過になるものと考えられます。そのような状態になれば、おそらく日銀法で決められているように政府が日銀を資金的に支援する義務が出てきます。


そうなれば、これまでのように日銀が政府から国債を購入し、政府の経済政策を支えることはできなくなります。当然、日本政府の財政が悪化し、最悪の場合は国家債務不履行(経済破綻)の懸念も出てきます。


理論的には、世界的な日本国債の信用が落ち始め、国債の暴落が止められなくなります。すでに日銀が目標としていた「インフレ率2%」に到達しており、黒田を総裁の座から無理矢理降ろして誰かが利上げをするしかありません。


日銀「連続指値オペ」国債無制限に買い入れ 21日〜26日実施
2022年4月20日 NHK NEWS WEBへのリンク画像です。

(出典:2022年4月20日 NHK NEWS WEB)


インフレ率を抑制するために日銀はアベノミクスから脱却し、金利を引き上げなければならないのは明らかです。1ドル130円を超えようとしている中、日本国債が売られ続けており、価格が下落しています。


国債の価格と利回りは逆に動くので、日銀が国債を買い取るとしても売却する投資家が殺到しているので長期国債の価格は実際に下落しています。だから、国債の利回りは0.25%に上昇してきました。

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