ロシア軍死者1万5000人、米分析 プーチン氏は「健康」
(出典:2022年7月22日 日本経済新聞)
新型コロナウイルスの感染者数を増やしたり、減らしたりして改ざんされているように、ロシア側とウクライナ両国でも兵士の死者数も改ざんされて発表されています。
なぜかと言えば、欧米メディアが勝手に数字を操作しているからです。これもプロパガンダの一種ですが、6月上旬にゼレンスキー大統領がウクライナ軍の死亡率を公表しました。その時は1日あたり60人以上の兵士が死亡したと語っていました。
ところが、中旬になると大統領顧問が1日に100人以上の兵士が死亡している、と発言しています。その他、1日に500人以上が死亡しているという情報もあり、負傷者や捕虜なども含まれている数字も出てきています。
しかし、これだけロシア軍に有利な戦況が続いている中、ウクライナ軍の死者のほうが多いのは間違いありません。侵攻前のウクライナの正規軍は20万人ほどでしたが、準軍事組織の領土防衛隊や国家親衛隊、そして壊滅されたアゾフ大隊などを含めると+数万人で残りは外国人傭兵です。
死者や負傷者、捕虜は10万人以上もいると考えると、もはや戦闘できる状態ではないことがあわかります。ウクライナには予備兵が100万人以上もいますが、招集をかけても若いウクライナ人のほとんどが国外に出てしまっています。
激しい人的消耗戦でロシア、兵役経験ない「高卒生」もすぐに志願兵契約可能に…改正法案を審議
(出典:2022年6月27日 読売新聞)
それに対して、ロシア軍の予備兵は200万人以上とされており、現在は志願兵の募集だけで済んでいます。しかも、1人当たり月額17万ルーブル(約40万円)の給与が支払われており、ウクライナに勝ち目があるとは到底思えません。
また、ゼレンスキーは具体的な軍事作戦の立案に関与しておらず、動画を見ると根性論だけで兵士や国民を鼓舞しているだけです。直接部隊を動かしているわけではなく、とにかくロシア軍と戦うことを主張しています。
つまり、ウクライナは政治家が軍事作戦を管理しており、ロシアは軍事のプロである参謀本部が作戦を管理しているということです。軍事についてずぶの素人である政治家が、これからも指揮を取り続けるのであればウクライナ軍は全滅してしまいます。
ロシア、ウクライナ南部の併合急ぐ 住民投票で多数支持演出は難航か
(出典:2022年7月22日 朝日新聞)
さて、ロシア軍は東部のドネツク州とルガンスク州、そして南部のザポリージャ州とヘルソンの4州をほとんど占領し、これからロシアが併合するような動きが始まっています。例えば、ザポリージャ州はロシアによる併合を9月実施の住民投票で決めると発表されています。
アゾフ海や黒海に面した南部の州はロシア軍が支配している以上、併合されるとロシアの国境から幹線道路を通って主要な港町オデッサまで往来が可能になるわけです。最近、このオデッサで砲弾が飛び交っています。
ロシア軍の快進撃は、南部マリウポリでネオナチのアゾフ大隊を壊滅させ、ケルソンを通ってオデッサを占領したことです。一方のウクライナ軍は、南部でロシアの動きを封じ込めようと攻勢に出ようとしています。
ウクライナ軍は、アメリカからHIMARS(高機動ロケット砲システム)を提供されたことで、ロシア軍の司令部や武器庫を攻撃しようとしています。南部のロシア系住民が襲撃されたという情報もあり、これからロシア軍と本格的な戦闘に入る可能性が高いと思われます。
そのような状況の中、ロシア軍が東部ドネツク州を完全に占領した場合、プーチン大統領は欧米諸国にある提案をすることになります。なぜかと言えば、セルビアやブラジルの大統領がそのことに言及しているからです。
《ブラジル》「戦争の終わらせ方を教えてやる」ボルソナロがゼレンスキーに提案?
(出典:2022年7月16日 Yahooニュース)
特に、ブラジルのボルソナロ大統領は、ウクライナ戦争を解決しようと電話会談でゼレンスキーにある提案したと報道されています。1982年に起きたフォークランド紛争と同様、戦争を終結させるための解決案があると主張しています。
当時、イギリスとアルゼンチンは南大西洋にあるフォークランド諸島の主権をめぐって紛争となりました。アルゼンチン軍がイギリス領の島々に上陸し、イギリス軍が奪還のために海軍機動部隊を覇権したことで戦闘状態となったわけです。
その結果、兵器で勝るイギリス軍が優勢となり、アルゼンチンは2ヵ月後に降伏しました。つまり、ウクライナはアルゼンチンと同様の立場にあるため、ロシア併合を認めさせるようにボルソナロは説得しているのかもしれません。
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