ホーム   > 今、起こっている日本の国内情勢の本当のこと index

西側諸国による経済制裁の影響を全く受けていないロシア経済

2022/5/24 (火)

対ロシア制裁拡大で一致 G7が外相声明 ウクライナへの軍事的支援も継続
2022年5月14日 日本経済新聞へのリンク画像です。

(出典:2022年5月14日 日本経済新聞)


ロシアによるウクライナ侵攻以降、欧米諸国はロシアに対して約3ヵ月も経済制裁を継続させています。


先日、G7はオンライン首脳会議を開催し、軍事侵攻を続けるロシアへの圧力を強化するため、ロシアからの原油の輸入を段階的、あるいは即時禁止することで一致しました。バイデンの言いなりになっている岸田首相も、ロシア産原油を輸入しない方針を表明しました。


また、EUのフォンデアライエン委員長もロシアへの追加制裁を発表し、ロシア産原油の輸入を年内までに禁止する方針を発表しています。しかし、EU加盟国のハンガリーなどが反対しており、全会一致の原則で実現できない状況にあります。


それでも、EUは全会一致原則の改正までも視野に入れ、ロシア産原油の禁輸を実行する予定です。フィンランドとスウェーデンのNATO入りについても、トルコが反対しているので全く同じことが起きてます。


Russia’s economy defies gravity
2022年4月29日 The Economistへのリンク画像です。

(出典:2022年4月29日 The Economist)


現在、ロシアにはSWIFT(国際決済)からの排除や原油・天然ガスの輸入禁止、ロシア政府や企業の海外資産没収、ハイテク製品の輸出禁止、そして新規投資の停止などの経済制裁が課せられています。


長年、イランや北朝鮮にも経済制裁は課されてきましたが、ロシア経済への影響はほとんどないのが現状です。しかし、日本を含む西側メディアは「ロシアがデフォルトする」「ロシア経済は破綻する」などと、根も葉もない報道を流してきました。


ウクライナ侵攻が始まった当初、記録的な安値まで急落したルーブルは、中国やインドが原油・天然ガスを大量に購入したことでコロナ前の2020年1月以来の高値にまで回復し、ロシア国内は好景気に沸き始めています。


しかし、経済制裁の影響が徐々に出てくれば、国内総生産(GDP)が縮小していく可能性があります。ロシア政府も警告を出していますが、旧ソ連が崩壊した1991年以来の経済危機が起きると指摘されています。


ロシア経済が最も落ち込んでいる分野は製造業で、自動車や列車、飛行機などを含む多くの製造品の生産に使用される半導体部品が入手できなくなっているのが理由です。対応策として、冷蔵庫などから半導体を取り外して代替部品としています。


日本を含む西側メディアは、「これからロシア経済が崩壊してプーチン大統領が失脚するのは時間の問題…」などと、繰り返し報道しています。ところが、ロシア経済は好調で最新の調査ではプーチン政権の支持率は80%を維持しています。


ウクライナ侵攻前の支持率は60%台でしたが、侵攻後は軍事作戦が失敗しても経済が守られて20%以上も伸びました。実際に、ロシアではプーチンが失脚するような予兆は全くありません。ロシア経済の主要産業である石油や天然ガスの輸出も好調を維持しています。


そして、今月5月もロシア国内の原油生産量が再び増加傾向にあることが明らかとなり、特にアジア太平洋地域への輸出が増えてます。現在、ロシア派中国へのパイプラインの拡張や新たな港湾の建設など、石油供給のためのプロジェクトの開発を計画しています。


ロシア原油輸出量軍事侵攻前の去年上回る 制裁影響は限定的か
2022年4月27日 NHK NEWS WEBへのリンク画像です。

(出典:2022年4月27日 NHK NEWS WEB)


これまで欧米諸国へ輸出した量の原油や天然ガスは、インドや中国を中心にG20加盟国にも輸出されるようになりました。具体的には、欧米諸国への輸出量は約8割も減りましたが、アジア諸国への輸出量はインド向けに8.4倍、トルコ向けに2.4倍も増えています。


世界全体では、4月時点で昨年の輸出量よりすでに7%も増加しています。原油価格が高騰している中、ロシアは西側諸国の経済制裁の影響を受けるどころか、むしろ好調なのは皮肉なことです。


ロシアは、中国との経済関係を強化しており、貿易額が増え始めています。中国政府の発表では、4月のロシアと中国の貿易額は昨年よりも約26%も増えました。特に、中国はロシアから大量の原油、天然ガス、石炭を輸入しています。


その他、ロシアはこれまで欧州や日本に輸出していた鉱石や木材、魚介類を中国に輸出しており、中国はこれまでアメリカに輸出していた電化製品や自動車、コンピューターなど、幅広い製品を中国に輸出しています。


給料は下がるのに、物価は上がる…これから経済大国・日本を待ち受ける"最悪の未来"
2022年4月25日 PRESIENT Onlineへのリンク画像です。

(出典:2022年4月25日 PRESIENT Online)


ロシアと中国は、経済制裁の影響を最小限に抑えるため、決済方法を米ドルやユーロから、人民元とルーブルに切り替えました。つまり、ロシアの製造業は中国からの輸入増加によって十分に補われているわけです。


経済制裁によってロシア経済は落ち込むどころか、かえってコロナ騒ぎから回復しているのが現状です。逆に、経済制裁に加担する日本こそ回復が遅れており、岸田政権の失策によって国民の生活はますます苦しくなるばかりです。

<<< PRE:NATOやEU、日本政府も外国人の考え方や目的、言語を理解していない INDEX NEXT:ロシア経済よりも、欧米諸国や日本の財政破綻のほうが現実的 >>>

すべての「人」へ、
今、起こっている世界情勢の本当のことをあなたに
戦争経験者しか理解できないウクライナで今、本当に起きていること from Atlasマンツーマン英会話 peters.jp

すべての「人」へ、
今、起こっている世界情勢の本当のことをあなたに
戦争で殺し合いをする国と、平和でスポーツを楽しむ国の違い from Atlasマンツーマン英会話 peters.jp

すべての「人」へ、
今、起こっている世界情勢の本当のことをあなたに
白人国家の西側(欧米)同盟と多民族国家(ロシア)ユーラシア同盟との対決 from Atlasマンツーマン英会話 peters.jp