OPECプラス 2020年以来の大規模減産決定景気減速への懸念から
(出典:2022年10月6日 NHK NEWS WEB)
10月5日、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国で構成する「OPEC+」は、会合で11月から日量200万バレルの減産を実施することで合意した、と報道されました。
世界中で消費される原油の約2%の減産を決めたことで、再びガソリンや灯油、ガス、そして電気代が値上げされる可能性があります。減産を発表する数日前、アメリカ政府はOPEC加盟国に減産発表を先送りするよう求めていました。
しかし、サウジアラビアを始めOPEC加盟国は拒否し、11月8日にアメリカ中間選挙を控えたバイデン政権(民主党)が不利になる可能性が出てきました。つまり、原油国はアメリカよりもロシアの言うことを聞いているわけです。
ウクライナ侵攻以降、アメリカはロシアに対して経済制裁を科していますが、その効果は徐々に薄れてきています。そのような状況の中、バイデン政権はサウジアラビアへの安全保障支援に対する条約を変更することを明らかにしました。
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(出典:2022年10月17日 Yahooニュース)
戦後、サウジアラビアはアメリカの同盟国であり、アメリカは中東での拠点にしていました。1990年に起きた湾岸戦争以降、サウジアラビアは自国防衛のために米軍に基地を提供してきました。
しかし、大多数による国民の反対で2003年に米軍は一時的に撤退しましたが、2019年から再び駐留しています。また、サウジ軍の兵器のほとんどがアメリカ製であり、経済面や軍事面でアメリカとの関係は重要とされてきました。
ところが、ウクライナ戦争が始まってからバイデン政権の要請を無視するようになり、ロシアや中国との関係を重要視するようになりました。今回の減産決定によって。両国の同盟関係が解消されることになりかねません。
一方、アメリカ議会ではサウジへの武器売却を凍結する提案書を提出され、ロシアとの戦争でウクライナとNATOが不利になることをディープステート(DS)は恐れるようになりました。おそらく、中間選挙で民主党は共和党に相当数の議席を奪われることになると思われます。
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(出典:2022年10月26日 日本経済新聞)
バイデン大統領は、サウジが困難に直面すると警告していますが、これまで世界中で問題を引き起こしてきたDSは小型核兵器を中東やウクライナに発射して、また全てロシアのせいにするかもしれません。
しかし、アメリカ覇権が確実に衰退していることを知っているサウジは、他のOPEC加盟国と共にロシアや中国側のBRICsに加盟したい考えを表明しています。経済制裁でロシアが窮地に陥っている中、ムハンマド皇太子の政府系ファンドは巨額を投資しています。
ファンドの投資額は、今年上半期に行った株式投資のほぼ半分を占める規模であり、ロシアへの投資としては過去最大となりました。しかし、「脱石油」を目指したサウジの経済改革は成功しているとは言えません。
サウジは、原油価格を高値で維持するために、ロシアの利益を一致させているのは間違いありません。実際に、ロシアからの原油を西側諸国のWTI原油価格よりも安く買い取り、石油タンカーによる輸入も始めました。
世界一の産油国(埋蔵量)であるサウジがロシアから原油を輸入する理由は、火力発電所で燃料として使用するためです。自国の原油を枯渇させないためにも、価格が安く、品質の高いロシアで採掘された原油を使うことはメリットがあるということです。
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(出典:2022年10月14日 web論座)
サウジは、自国で採掘した原油を日本や韓国、インド、そして中国などで高値で販売しています。私たち日本人はOPECからの原油に依存しており、特にサウジアラビアとアラブ首長国連邦との関係は重要です。
そして、日本は中東諸国のようにアメリカから離脱する必要があります。しかし、それを邪魔しているのがカルト宗教に支配されている自民党・公明党議員であり、国民のために仕事をしているはずの官僚や役人たちです。
日本国民が不幸なのは、主権者であるはずの国民が国会議員や地方議員、官僚や自治体職員たちに命を奪われていることに気づかないことです。自民党が決めた法律や政策によって動かされているのが官僚であり、出世(天下り)することしか考えていないのが特徴です。
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