iPhone依存/フェイスブック依存 ――「ゲーム化」するテクノロジーが僕らをハメる
(出典:2014年10月14日 DIAMOND online)
アップル創業者の故・スティーブ・ジョブスは、ニューヨークタイムズの記者に「自分の子どもたちにiPadを使わせていない」と語ったそうです。
スマートフォンは、薬物依存症と比較されるほど重大な社会問題であり、SNSやゲームなどかかりやすい依存症を6つに分類されています。40代であっても、電車内など公共の場でスマホゲームに没頭している姿をみると情けなく思えてきます。
また、街中では「歩きスマホ」が一向になくならず、スマホに熱中し過ぎて歩行者の進路を妨げていることや障がい者に気づいていなこともたまにあります。ゲームについては、これまで様々な教育上の弊害があると言われてきました。
実際に、「ゲーム漬け」の生活を送っている人の中で、不眠症や精神的バランスを崩しているといったことはよく聞かれます。ゲームクリエイターのほとんどは病的ですが、ゲームばかりしている人も気づかないうちに侵食されているわけです。
授業中ゲームをする子どもの対応法
(出典:2019年8月27日 思春期子育てアドバイザー道山ケイの公式ブログ)
はっきりしていることは、ゲームはやりすぎると人間がおかしくなることです。2021年現在、教育現場の現状を聞いていると中学生・高校生の「ゲーム依存」がどれだけ酷いのかがわかります。生徒の半数ほどが授業を聞かずにスマホゲームをしたり、YouTubeを見ているとのことです。
実際に、暇さえあれば生徒がスマホゲームで遊んでいますが、TwitterやInstagramを見たり、スマホを触りながら友人と話している人がほとんどで、スマホを手放して昼休みを過ごしているは少なく、そうであっても走り回って遊んでいる程度です。
しかし、人によっては将来的に役に立たないと感じ取ったり、スマホゲームに疲れたという生徒もいます。また、学校やクラスによってはアニメが好きで勉強に対してやる気や向上心が全くない生徒もが10年前よりも確実に増えているということです。
例えば、教科書が放置されていたり、プログラミングの課題は先生の模範解答を「コピー&ペースト」するようなことが起きています。例を挙げるとキリがないですが、私は生徒がスマホを手放せない原因がわかります。
それは、無気力で自分の人生に無関心で物事を深く考えたくない人間にとって、「今だけ楽しければ…」などと、刹那的に自分の欲求を満たすのに最適だからです。社会人であっても、無気力や無関心、思考の放棄、そして「今だけ、カネだけ、自分だけ」に陥っているのが現状です。
さらに、無気力であるためにゲームに飽きてしまっても、友人と話を合わせるために仕方なくゲームをしている生徒もいるようです。周囲の人間関係や、環境そのものがその人間の本質をつくりあげてしまっていると思います。
私の知る限り、自分の将来をより豊かなものにするために努力している人は100人に5人程度であると考えています。40代、50代になっても20代の時のまま、何も成長せずに生きている人間も大勢います。
プログラミング、まず目標 お手本「コピペ」で理解
(出典:2020年3月22日 日本経済新聞)
必死に勉強する中学生や高校生との違いは、その先に大きな壁があると認識できているかどうかです。生々しい実態ですが、プログラミングの課題を「コピペ」するのは先生の指導力がないからだと思います。
実は、パソコンが普及してからソフトやアプリを上手く使いこなせない学校の先生や大学教授が大勢います。スマートフォンが登場してからは、想像以上に日本の大学生の能力は低下したと思います。
パソコンを使った経験がなく、Word(ドキュメント)やExcel(表計算ソフト)など必要のない学部もあります。大学生の留年率についてはわかりませんが、2年時に落第する人は多いはずです。
コピペは“悪”なのか?いまさら聞けない「著作権の基礎知識」と「CCライセンス」
(出典:2020年12月26日 LIMO)
レポートの「コピペ」については大学も困っているようで、手書きのレポートしか受け付けない学科もあるほどです。しかし、これからを考えるとWordなどを使わずに資料を作成させるというのも必要な経験ではあると思います。
なぜかと言えば、社会に出て実用的であるかと言われたらそうでもないからです。結局、受験勉強後に大学に入学した時が最も頭の回転が早く、卒業する時には鈍っていることがわかります。
勉強しないことを良しとして、自分の学力不足を改善しようとしない雰囲気が日本の大学にはあります。むしろ真面目に勉強する人は珍しいという雰囲気になってしまっており、授業ではほとんど取り上げられないので完全に個人任せになっているのが現状です。
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