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九州豪雨で明らかになった洪水からの避難方法と方針


人吉市で浸水4.3メートル 熊本大調査「過去最大級」―依然16人不明・九州豪雨
2020年7月8日 時事通信へのリンク画像です。

(出典:2020年7月8日 時事通信)


九州豪雨の際、溢れた川の水はたった1時間程度で高さが4.3メートルにもなり、1階が完全に床上浸水しました。


つまり、誰であってもすぐに避難することなど不可能であるということです。水泳や水球などのスポーツ選手であっても間に合わず、安全な場所に移動することができないと思います。結果的に、10メートル以上の床上浸水となった集落では、2階建ての家に居られずに屋根に逃げるしかなかったというわけです。


当然、自動車は使い物にならず、家にあった全ての家具や備蓄していた食料などは水没して泥に埋まりました。奇跡的に冷蔵庫が動いたとしても、停電によって数日しかもたず、夏は腐敗が進むので全て廃棄となります。


避難所に行けばペットボトルの飲料水がもらえますが、自衛隊の助けがこなければ雨水を沸騰させて飲み水にするしかありません。結局、国交省や自治体が作成したハザード・マップの予想通り、エリアごとに水没しています。


国交省のハザードマップで現在地の水没リスクを確認:ハザードマップポータルサイト
ハザードマップポータルサイトへのリンク画像です。

(出典:ハザードマップポータルサイト)


例えば、今回水没したエリアに再び住む場合、ゴムボートを自宅2階に置いておき、ロープでつなぎ留めておく必要があります。水が来るのを待ち構え、ボートを浮かせて乗り込むタイミングが重要になります。


今まで聞いたことがなかった「線状降水帯」という警報を、気象庁が地域ごとに発表することになれば、すぐにでも荷物を車に積み込んで高台に上がることです。当然、降雨や土砂災害の心配がない場所に逃げ、洪水が終わるまで待つしかありません。


これこそ最も重要なポイントであり、「大雨が降る前に何も言わずにそこから逃げる」ことを方針として考える必要があります。その際、銀行の印鑑やクレジットカード、健康保険証、現金、薬、そしてパンやおにぎり、お菓子、ペットボトルの飲料水を詰め込んでおきます。


「命と金、どっちが大事か?」の限界 経済のために命を救え
2020年4月18日 Forbesへのリンク画像です。

(出典:2020年4月18日 Forbes)


とりあえず、現金やクレジットカードがあれば避難先でも生活することができます。車で移動できるならホテルに泊まったり、食料や生活物資を買えます。特に、都市郊外では最低限、車が使えなければ生活や復旧作業さえできないわけです。


つまり、前日までに車に必要な避難装備を積み込んで、安全回避地(セーフ・ヘイブン)に逃げることは合理的であることがわかるはずです。川が氾濫危険水位に達した時点で逃げようとしても、もはや間に合いません。


その時点で、命を失うことになります。2月から感染拡大が始まった頃、優先順として第一に「命」、第二に「生活」、そして第三に「経済」という順番で対応する必要がありました。この順番を間違えると戦時中は最悪なことが起こります。


17年ほど前のイラク戦争時、私はこのことを上官に何度も確認させられた思い出があります。だから、貴重な情報源であるテレビやラジオなどの気象予報を頻繁に確認しましょう。気象庁は、最新の衛星技術によって事前に雨雲や降雨量などを計算し、被害想定を予測しています。


いずれにしても、何とか情報を活用して早めに逃げておくことです。遅かれ早かれ逃げるにしてもタイミングが重要です。


何も考えずに浸水する家に閉じこもっていれば、すぐに家中が床上浸水してどうしたらいいのかわからなくなるものです。


経済と命の比較がすべてを狂わせる
2020年5月4日 Newsweekへのリンク画像です。

(出典:2020年5月4日 Newsweek)


情報リテラシーを身につけることで、読者の皆さんはすぐに逃げることができると思いますが、しかしご家族や親せき、そしてご友人たちにはどのように説明するつもりでしょうか?


ご家族に対して上手な伝え方は、焦らず怒らずにとにかく行動するように促すことです。「明日は大雨だから、雨量が少ない地域の温泉旅館に泊まりに行こう!」と言いましょう。


その際、当面の生活に必要な衣服や洗面道具一式、食料、飲料水などを車に積み込み、すぐに宿泊先をネットや電話で予約して行動することです。

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