「防災の日」地震に備えシェイクアウト訓練道内13万人参加
(出典:2021年9月1日 NHK 北海道 NEWS WEB)
先日、道内でも自治体や学校、企業など600の団体約13万人が地震に備え、「シェイクアウト訓練」に参加しました。
道庁職員たちは、姿勢を低くして頭を守り、揺れが収まるまで動かないという身を守るための3つの基本動作を実践していました。ニュースを観ると、まさに「頭隠して尻隠さず」のお粗末な訓練でしかなかったように思います。
ちょうど3年前、北海道胆振地方で起きた震度7の地震によって、北海道全域がブラックアウト(大停電)となりました。一戸建て住宅に住んでいる世帯は水道が使えましたが、マンションに住む2階以上の世帯は電気ポンプが停止し、シャワーやトイレの水が供給されなくなりました。
当時、近くの公園でペットボトルややかんで水を汲み、エレベーターが止まっているので階段で上り下りして運んだわけです。30階以上もある高層マンションに住んでいる友人の一人は、電気が復旧するまで諦めて部屋に閉じこもったと述べています。
また、6月に起きた土石流事故で熱海市民の被災者たちは、未だに断水から解放されていません。さらに、8月の集中豪雨で被災した西日本では、多くの住民が水道から水が出ない生活が続けられています。
だから、家の近くに湧水など安全に飲める水を探すことから始める必要があります。あるいは、井戸を持つ近所の人たちと仲良くなることも一つの手です。なぜかと言えば、自治体が運用する給水車では一人当たりペットボトル1本分(2リットル)しか与えないからです。
ピーク時は約2000人、避難所におけるトイレ衛生管理の重要性を考える
(出典:2021年2月24日 Yahooニュース)
災害時、市町村や自衛隊などが複数の給水車で地域を回ることになりますが、成人男性が1日に必要な水分量は4リットルと言われています。住民の人数を計算すると、一人あたりに割り当てられる水は都市によってはそれ以下である可能性があります。
脱水状態にならないためには、少なくとも一人あたり2リットルの水を飲み、無洗米を炊いて味噌汁を作るのに500ml、そして顔や体を軽く拭き、歯を磨くための水1リットルは必要となります。この時点で給水車の割り当てはオーバーしています。
その他、水栓トイレで流す水(飲料水である必要はない)は1回あたり4リットルも必要です。一日3回とすると12リットルもの水が必要となります。つまり、成人男性が不自由なく生活するのに、1日平均20リットルを使っている計算になります。
当然、シャワーや風呂、洗濯のために使う水は入っていません。ちなみに、シャワーで全身を洗うには最低20リットル、洗濯機で洗濯するにもやはり20リットルの水が必要です。
水洗トイレの場合、断水してもトイレにバケツで水を流せば使用できますが、雨水でも工業水でもいいので水を得られる仕組みを作ることです。特に、女性がいる世帯にとって水は死活問題です。
胆振東部地震から3年住民の孤立防ぐ対策など課題に
(出典:2021年9月6日 NHK 北海道 NEWS WEB)
例えば、雨水を溜めるために軒下に、ホームセンターなどで販売している「子ども用のビニールプール」を置き、トイレを流すのに使ったり、食器などの洗い物や洗濯に使えるようにしておくことができます。
最近のビニールプールは、空気を入れなくても使えるようになりました。マンション住まいでベランダがある場合、上から流れてくるパイプ下に置くだけで約200リットル以上の雨水を手に入れることができます。
北海道や東北など冬に雪が積もる地域では、水道が使えなくなった際にコンロで雪を溶かして飲料水などに代用することができます。しかし、上空の大気汚染が激しい都市部では雪を煮沸する必要があります。
3年前の9月6日に起きた北海道胆振東部地震では、1000人近くが被災し、長らく避難所生活をされていました。その後、西日本豪雨や熱海で起きた土砂災害で、未だに多くの方が避難生活をされています。
南海トラフ地震の「発生シナリオ」を考えてみる ー【その4】災害後の復旧期
(出典:2021年7月1日 Yahooニュース)
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震などの動画を、もう一度視聴して今一度防災について見直す時であるように思います。実際に、日本政府の耐震基準では震度7で建物が全壊することがわかっています。
何とか倒壊せずに済んだ建物であっても、何度も余震が襲ってきて倒壊することがあります。また、自治体が運営する避難所(主に体育館)に行ったとこで寝るスペースがなかったり、犯罪に巻き込まれるケースも多発しています。
避難所という環境ではプライバシーが制限され、極限状態にあることで人間関係が悪化することもあり、結局、自宅に戻って駐車スペースで車中泊をした家族が大勢いました。さらに、道路が寸断されて山間部の集落が孤立したケースもあります。
自衛隊は、都市部にある避難所に物資を運べましたが、山間部にある集落まで手が回らなかったことが確認されています。とにかく、停電すると辺りが真っ暗になり、家電が使えなくなります。車中泊用(シガーソケット使用)の炊飯器やケトルは、購入しておくべきです。
もし被災生活が1週間どころか、いよいよ1か月になってくると心身ともに限界が近づいてきます。そうならないために、できるだけ早く生活を立て直すための施策を考えることが求められます。
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