なぜ「予言」は時に外れるのか
 (出典:2019年1月13日 アゴラ)
「予言」と「預言」というのは意味が大きく異なり、予言というのは特定の社会集団で集合的に共有されている「予測プログラミング」のことです。
基本的に、「予言」というのはユーチューブなどで大地震や大津波、大恐慌などをテーマにしており、未来はどんな人間にとっても恐怖の対象になり得ると訴えているのが特徴です。今は安定しているとしても、その状態が未来永劫続くという保障などないというのが預言の醍醐味であるわけです。
だから、4月26日なのか、7月5日なのかはわかりませんが、日本で大規模な自然災害が起きるという漫画家や物理学者、占い師、霊能者(ユーチューバー)たちの「予言」は、決して全員が不幸な結果になるということでもないようです。
当然、個人的に不幸なことが起こり、人生が大きく変わるということもあると思います。だから、予言を恐怖に感じるのかどうかはその人次第ということです。実際に、予言で不安や恐怖を感じる人は一定数存在するものですが、そうではない人もいます。
おそらく、ユーチューバーたちのほとんどは、未来に対する不安と恐怖を緩和させる役割が与えられていると思いますが、もし広告収入だけが目的ならば何らかの悪影響は残るかもしれません。予言は一種のエンタメであり、自分なりに楽しむことができれば何も問題ないはずです。
2700年前の封印を発見、預言者イザヤのものか?
 (出典:2018年2月26日 ナショナルジオグラフィック)
それに対して、「預言」とは神的存在によって「預言者」に伝えられるメッセージのことです。旧約聖書によく出てきますが、現在の社会や未来の出来事に関する神の意志の啓示を含んでいる場合があります。
「預言者」は、霊感や啓示によって神の意思を受け、それを人々に伝える、または神と人とを仲介する人のことです。キリスト教やイスラム教では、神の言葉を伝える役割を担い、指導的役割を果たすことがあります。
例えば、モーセやエリヤ、イザヤ、エレミヤなどが旧約聖書に登場する有名な預言者です。ただし、数千年前に述べたことであるため、当時の文化背景や比喩の使い方など現代とは全く違う手法をとっているので、それがいつ起きるのかなどははっきりと書かれていません。
Naokiman Show
 (出典:Youtube.com@naokimanshow8230)
ほとんどの日本人は「預言」に触れたことがないので、今回は「予言」についての考察にしたいと思います。予言について触れているユーチューバーの代表格が「ナオキマン」ですが、まずチャンネル登録者数231万人というのは驚異的です。
ナオキマンは、とにかくポジティブになれるような動画を制作しています。不安や恐怖を緩和するためにコメントを入れたり、「都市伝説」として楽しんでもらうことで真相や真実を知って貰おうとしているのがわかります。
例えば、積極的に7月5日という日付を残すことで、日本人(日本語が理解できる集団)の集合意識が共有されることで何も起きなかったりするわけです。
長野県北部で震度5弱 糸魚川ー静岡構造線付近が震源
 (出典:2025年4月20日 ウェザーニュース)
この1週間に日本国内で観測された地震の回数は多く、長野県北部の地震活動が活発で、大分県でも地震が多く発生しています。4月26日、あるいは7月5日に向けてフォッサマグナも大きく動いていますが、起きるなら別の日になるというのが集団意識の力です。
もし本当にピンポイントで大災害が起きた場合、「預言者」をひたすら無視する日本人の多くがパニック状態になって目の前で起きていることと予言を過度に一致させ、さらに事態を悪化させてしまう現象が起きる可能性があります。
これも集団意識のなせる業であり、実際にスーパーやコンビニで買占めが発生したことが何度もあります。また、米価格が上がり始めて食糧不足になるのを不安に思い、それを農水省や農協に利用されて搾取(カネ儲け)の道具にされてしまいました。
とにかく、日本政府や日本国民の動きに合わせているとリスクが高く、ある程度距離を置いて行動する必要があります。世界で最も語学力と情報リテラシー力が低い日本人は、自分たちが搾取されても気づかないという極めて特殊な民族です。
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