デモ・抗議
 (出典:BBC)
2020年のコロナ騒動でロックダウン(都市封鎖)を実施したイギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパ諸国は、年金受給年齢の引き上げなどに反対した大規模な抗議デモが連日のように暴動に発展していると報道されています。
アメリカでも、2020年5月にBLM(ブラック・ライブズ・マターズ)という、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える抗議運動が起きました。しかし、今回は規模が大きく、ウクライナ戦争の影響からヨーロッパに集中しています。
冷戦後、アメリカとイギリスを中心にしたエリートによる支配体制が矛盾していることに気づいた欧米の中間層以下の人たちは、富裕層の間で分断し始めています。私自身、イギリスやドイツに住んでいる友人たち(中間層)は「日本に移住したい…」、などと言っています。
なぜ暴動にまで発展するのかと言えば、経済格差によって貧困化が止まらなくなっているからです。当然、治安が悪化してくるので都市郊外や農村部など、安全な場所に移動する人たちが出てきました。
Global Protest Tracker
 (出典:Carnegie Endowment for International Peace)
一方、アメリカに住んでいる友人たちは、住んでいる場所によってそれぞれ認識が違います。カリフォルニア州の大都市に住んでいる日系人の友人は、私を頼って近々日本に移住するとのことです。
しかし、マサチューセッツ州やテキサス州に住んでいる白人の友人たちは、食糧備蓄や新しいビジネスを展開することに余念がありません。アメリカのインフレ率は6%と公表されていますが、15%以上の実感があるそうです。
日本のインフレ率は4%ということで、物価の安い日本は彼らによって魅力的に感じるようです。しかし、普通の日本人とまともなコミュニケーションなど取れないと思いますが、彼らは日本人が欧米人と異なり、性質が穏やかで真面目であると信じ込んでいます。
確かに、欧米よりも電気や通信、水道施設のインフラは安定しており、飲食店に行ってもある程度のサービスの質は維持されています。しかし、問題はメディアに洗脳されて、今、起きていることを把握できない人間が余りにも多いことです。
アメリカ人の「親しい友人の数」はこれまでになく少ない ?? 最新調査
 (出典:2021年8月1日 LIFE INSIDER)
一般的な話として、日本人は表面的には穏健に見えますが、文脈が読めないので勘違いすることが多く、深く付き合うとだんだん本音が見えてくるようになります。いきなり怒り出したり、暴れたりする若い人も増えており、日本の社会不安はどんどん上がっているように思います。
しかし、欧米の大都市と比較するとまだ東京や大阪、札幌などはまだマシです。コロナ前に行ったサンフランシスコやニューヨークの治安はかなり悪かったですが、ウクライナ戦争後のアメリカでは知らない人と話すことを恐れる傾向があるようです。
日本では、初めて会う人とまだ気さくに話せる雰囲気が残っていますが、コロナ後は少しギスギスしているように思います。このように感じ取れるのは、日本から出て客観的に日本人を見ることができるからです。
また、英語や外国語で日本人以外とコミュニケーションを取ることも大切です。メッセンジャーやスカイプでいつでも海外に住んでいる友人たちと英語で話す機会を持つと、それだけで視野が60度程度広くなります。
中国人エリートたちが語る「日本移住」選んだ真因
 (出典:2023年2月10日 東洋経済ONLINE)
なぜ大勢の外国人観光客が日本にやって来るのかと言えば、ピリピリした日常から離れ、安心できる国でのびのびとしたいからです。ある意味、世界から取り残された感のある日本は、外国人にとってオアシスのような国です。
日本に最も観光に来ているのが中国人ですが、ここ数年の監視社会化で息が詰まる生活を強いられています。無実の罪でいつ逮捕されるのかわからない中、習近平による独裁政権の三期目が始まりました。
中国の人々が恐れていることは、習近平が毛沢東が実施した「文化大革命」のような多くの人民が犠牲になる政策を行うことです。中国人富裕層の一部は、すでにコロナ前に日本に移住していましたが、今年に入ってからも次々と移住者が来ています。
つまり、それほど外国人にとって日本は安全な場所であり、税金を逃れる租税回避地ならぬ、「安全回避地」と認識されています。当の日本人は毎日の生活に追われていますが、外国人富裕層にとってはパラダイスそのものです。
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