21世紀に入ってから世界の総債務は3倍以上に増えましたが、ここまでくると人類が歴史上初めて体験することになる大恐慌が来ることは明らかです。
とにかく、日銀が発行している日本円の外側に逃げるしかありません。しかし、多くの日本人はこの意味を理解できずにいます。その理由は、お金、つまり通貨である日本円の中でしか物事を考えられないからです。
「日銀が発行している日本円の外側に逃げる」という意味は、中央銀行が発行する「通貨を使わない」ということです。例えば、江戸時代に起きた米騒動の際、米そのものが通貨の代わりになり、明治時代には北海道ではニシンの干物が通貨の代わりとして流通していました。
当時、貨幣を鋳造する技術がなかったわけではないわけです。そして今、日銀の発行する通貨が信用されなくなりつつあります。一方、中国とロシアは米ドルを使うのを止め、金(ゴールド)を貯めるようになりました。今後、「通貨」と「正貨」のどちらが正解かは火を見るより明らかです。
さて、アメリカの中央銀行(FRB)のパウエル議長は、トランプ大統領から「利上げをするな」と脅されたことで方針を転換し、これで完全に金融引き締め(QT)を放棄したことになります。
そのために、株価市場は日本も含め世界各国で上昇しており、今度は債権市場に歪みが現れてくるわけです。株式よりも債券の金利が上昇する危険が増大しています。特に、安倍政権がアメリカに従属し過ぎたために、金融市場はほぼ絶望的です。
そのような状況の中、市場再編を行うために東証JPXは、一部上場企業を今の2100社から1000社に減らそうとしています。それによって、リーマンショックのようなデリバティブ商品をつくり、日本人投資家たちを地獄に送り込もうとしているのは明らかです。
結局、2013年3月から日銀が始めた金融緩和政策は大失敗したということです。これまでそれを推進した日本の経済学者(エコノミスト)たちは全員、学者としての命を失いました。もはや社会の表面には出てくることはありません。
彼の多くが、いわゆる「シカゴ学派マネタリスト」で、経済学では「ニュー・ケインジアン」と呼ばれるケインズ思想の者たちも含まれています。そして、小泉政権時に暗躍した竹中平蔵もこの中に含まれています。
これで、マネタリストの提唱者フィッシャーの社会に流通している貨幣の総量とその流通速度が物価の水準を決定しているという経済学の仮説(貨幣数量説)「MV=PQ」は、アインシュタインの質量とエネルギーの等価性を表す関係式(相対性理論)「E=Mcの2乗」と同じく、真実ではなかったことが明らかになりました。
つまり、マネーサプライ[日銀の国債の買い入れ(借金)]をいくら増やしたところで、マネーストック(実質的なお金)は、全く増えなかったわけです。6年もやって日本の景気は一切回復しませんでした。インフレ目標値である2%は達成されず、リフレ理論は全面的に破綻してしまいました。
今後、まだ生き残っている経済学者たちが日本国民全てを、74年前の太平洋戦争で起きたことと同じような突撃隊や特攻隊にさせていきます。当時、多くの戦死者を出した東南アジアでのインパール作戦やレイテ沖海戦の死地に向かります。
2019年現在、日本は1940年代前半と同じく、兵器による戦争ではなく、金融による戦争がフラクタルになっています。当然、今回も日本は欧米諸国に戦争で惨敗し、天皇陛下による第2の玉音放送が流れることになりそうです。
これから日銀の黒田総裁は、ソロモン群島に向けて出発することになりそうです。今後も日銀は金融緩和を続けるしかなく、ハイパーインフレを起こし、日本円の価値がゼロになるまではもう方法がないということです。
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