▶▶▶2023年から親が我が子にできること 「情報リテラシー」を身につけさせる


「デジタル・ネイティブ世代」である今の子どもたちは、私たち大人が想像することすらできないほど、AI(人工知能)やメディアによるフェイクニュースで翻弄されるようになるかもしれません。


日本では、子どもの頃から携帯電話やインターネットなどに親しんで来た1990年代に生まれた人たちのことを「デジタル・ネイティブ世代」と呼ばれており、2000年代は「スマートフォン・ネイティブ世代」、2010年代は「クラウド・ネイティブ世代」と呼ばれています。


今の小学生は「クラウド・ネイティブ世代」であり、パソコンにアプリをインストールするのではなく、Googleなどクラウド上にあるアプリにスマホからアクセスして利用することが当たり前の時代に生まれ育っています。


今後、子どもたちは私たち親よりもクラウド上のサービスを使っていくことになります。そのような状況の中、SNSでは誹謗中傷や詐欺、炎上などに溢れており、トラブルに遭わないためにはリテラシーを高めることが重要となります。



ネット上の情報リテラシーとは、マナーやモラルを守る意味もありますが、情報の取り扱い方や活用方法を磨く、という意味も含まれています。実際に、今の若い人たちはまるでスマホが体の一部のようにクラウドサービスを利用しています。


だから、投稿した情報が悪意のあるデマとして拡散される危険性があり、善意から投稿した情報が誹謗中傷と判断されることもあります。例えば、スマホで検索すればワクチンが危険であることは小学生でもわかるものですが、政府や自治体、そして自分の所属する組織やコミュニティに依存している人間ほど認知が歪んでいます。


もし認知が歪んだ人間に「今、本当に何が起きているのか」を説明して助けようとすれば、逆に憎まれることもあるわけです。結局、これから起きることを伝えても聞く耳を持つ人はごくわずかです。私たちは、認知の劣化が進んだ人間たちを見守ることしかできないのが現状です。


親として我が子に情報リテラシーを高く持たせ、情報を判断する能力を身につけさせることが求められます。情報収集や検索スキルが高い代わりに、考える前にネットで調べて答えを出そうとするのがデジタルネイティブ世代の傾向です。


これは悪いことではありませんが、例えば翻訳ソフトばかり使っていると外国人と外国語でコミュニケーションを取ることができなくなってしまう恐れがあります。英語を読むことをしなくなれば書くことができなくなり、英語を聞くことをしなくなれば話すことなどできません。



直接誰にも会わずにネット上だけでコミュニケーションを取るなら問題ありませんが、いざ会ってみると自分の能力にがっかりすることになります。すでに日本人同士でもこのようなことは起きており、ネットで調べればわかるような知識の学びはこれからはあまり意味があるとは思えません。


なぜかと言えば、近い将来、子どもたちはそれらの知識を駆使しながら新しい価値(イノベーション=モノやサービスの仕組み、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新しい価値を生み出す)ことが求められるからです。


今後、世の中の何が問題で、その問題を解決するにはどのような価値があればよいのか、そのために何が必要なのかを総合的に考えることができる思考力、洞察力、想像力を持った人材が求められることになります。



親としては、我が子の思考力や洞察力、想像力を高めるための環境作りが求められていますが、文科省が作成したカリキュラムで、学校の先生が教えるようなプログラミングや英語学習では確実に世界から取り残されていきます。


「ただ英語やプログラミングをやればいい…」という安易な発想では、これから日本に押し寄せて日本人から仕事を奪う外国人に太刀打ちできなくなるので、プログラミングや英語は誰でも高いレベルで対応できるようになる時代がやってくると思います。


近い将来、そのような世界を生き抜くためには、柔軟な頭脳を持つ地頭を鍛えることが先決になり、経験の機会を与えられながら何度も失敗を繰り返し、試行錯誤する姿を見守りながら挑戦させ、粘り強さを持って取り組む力をつけさせることです。

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